グローバルコンセプトを反映したオフィス
- 社名
- ハーマンインターナショナル
- 業種
- 家電オーディオ製品の輸入販売、プロフェッショナル・ソリューションズ、自動車用インフォテイメント
- 対象
- オフィス設計・デザイン・施工・PM・什器・引っ越し
グローバルとジャパンの思いをのせた新拠点
米国に本社を持つ外資系企業であるハーマンインターナショナル様。今回は有明に新拠点を構えるということで、弊社にお声がけいただきました。決裁権のあるグローバルと実際に働かれるジャパンのそれぞれのお考えを考慮し、企業の持つオフィスコンセプトを反映した有明らしいオフィスを作りたいというご要望をどのようにすれば実現できるかが一番の課題でした。
グローバルの持つコンセプトではオフィスはABWであること、コミュニケーションをとる場であること、そしてオープンでフレキシブルであることが条件でした。このコンセプトを踏まえ、ここで実際に働かれるジャパンのみなさまの働き方を鑑み、ご提案させていただきました。
コミュニケーションを生み出すシームレスなオフィス
今回のオフィスのデザインコンセプトは「Seamless Connection」。部署の垣根を越えてつながる働き方をされているハーマンインターナショナル様にふさわしく、物理的な境界をなくし、このオフィスで働かれるすべての方々のつながりを生み出すオフィスをご提案いたしました。
まず執務室内には間仕切りをたてず、作業ゾーンとコミュニケーションゾーンが連続的に配置いたしました。物理的な仕切りのない開放的なスペースは、創造的な発想や新しいアイデアの発生を促進することができ、ここで働かれる方々が自由に交流できる場を提供します。
執務席には一般的なデスクだけを並べるのではなく、ブーメランデスクや昇降式デスクといった様々な作業ゾーンを配置しています。こうすることで各作業ゾーンに特徴ができ、働かれる方々が自分の作業にあった席を選択することができます。さらに、目線や動線が交わりやすくすることで、コミュニケーションが生まれやすくなっています。
打ち合わせスペースもシーンに応じて使い分けができるように、構成する什器をエリアごとに変えています。ファミレス席やベンチ席を作ることでカジュアルなミーティングができ、ミーティングデスクとチェアの組み合わせはフォーマルなミーティングに活用することができます。
また、グリーンをエリアの間に配置したり、特徴的なラグを什器の下に敷いたりすることで、物理的な壁を立てることなく空間をゆるやかに仕切っています。こうすることで、各エリアの役割や目的が明確になり、適度なプライバシーも確保できます。
ハーマンインターナショナル様は個々でのWEBミーティングも多いとのことで、周囲への音の配慮として、フルクローズのミーティングスペースも設けました。
海を感じながら心のリセットができるリフレッシュエリア
大きい窓面から海がよく見える立地を生かして、執務室内の一角をリフレッシュエリアといたしました。柱を空色に塗装し、照明も雲をイメージしたペンダントライトを入れることで、空と海を感じることのできるカフェのような空間にいたしました。床は木目の塩ビタイルにすることで、掃除がしやすい実用性と木目のあたたかみのあるデザイン性を兼ね備えたスペースになっております。
執務室との仕切りとしてオープンシェルフを用いることで、視線は区切りながらも空間としての連続性を感じられるようにいたしました。また、オープンシェルフにはハーマンインターナショナル様で今まで制作された製品を置き、アイディア出しの場面にもご活用いただけるようにしております。
コーポレートカラーを取り入れた来客用エリア
来客用会議室は、執務室外に12名用2室と6名用2室、計4室ご用意いたしました。12名用の会議室はハーマンインターナショナル様のコーポレートカラーであるブルーがアクセントになっているシートを壁面に使用し、シックな雰囲気に仕上げました。
6名用の会議室は窓面がないため、廊下側の間仕切りはガラス間仕切りとして空間に広がりを持たせるようにしました。また、壁の一面には、執務室内のリフレッシュエリアから見える景色をグラフィック化し壁紙にいたしました。
完成後にオフィスへ伺った際は、働いている方々から満足いただいていると直接お褒めの言葉をいただき、一生懸命考案した時間は無駄ではなかったんだと、うれしい気持ちでいっぱいになりました。
最後に
ご移転プロジェクトは区切りを迎えましたが、オフィスは完成してからが本当のスタートです。
ハーマンインターナショナル様にとって有益なオフィスであり続けられるように、今後もサポートを継続し、お客様と共によりよいオフィスを作り上げて参ります。