会社で業務を行っていく中で、マニュアルがあれば、もっと効率良く業務を行えるのに、誰もが同じように業務を行えるのに、と思ったことがある方は多いのではないでしょうか。では、そんな業務マニュアルを作成するには、どのような手順で進めるのが良いのでしょうか。
本記事では、総務を中心にバックオフィス業務のアウトソーシング、コンサルティングサービスを25年以上提供しているゼロインが、業務マニュアル作成における、手順や、コツ、よくある失敗例まで幅広く解説します。業務マニュアルをどのように作成するか悩んでいる方は、是非参考にしてみてください。
「ゼロイン バックオフィス支援事例集」資料ダウンロードはこちら
「5分でわかるゼロインアウトソーシング」サービス資料ダウンロードはこちら
目次
マニュアル作成の目的マニュアル作成の目的1:業務標準化マニュアル作成の目的2:業務効率化マニュアル作成の目的3:ノウハウの共有マニュアル作成の手順マニュアル作成の手順1:マニュアル作成の目的と利用者を決めるマニュアル作成の手順2:マニュアルの目次と構成を決めるマニュアル作成の手順3:マニュアルに書き込む情報を整理するマニュアル作成の手順4:マニュアルを作成するマニュアル作成の手順5:マニュアルを配信、共有するマニュアル作成の手順6:必要に応じてマニュアルを更新するマニュアル作成のコツマニュアル作成のコツ1:利用者のレベルを意識して、理解しやすい内容や表現にするマニュアル作成のコツ2:図表や写真を使用して、視覚的にも理解しやすくするマニュアル作成のコツ3:業務の全体像が分かるようにするマニュアル作成のコツ4:要点を明確にするマニュアル作成のコツ5:都度判断が必要になった際の確認先を明記しておくマニュアル作成のよくある失敗例マニュアル作成のよくある失敗例1:1人だけで作成してしまうマニュアル作成のよくある失敗例2:一度作成してから更新されていないままになっているマニュアル作成のよくある失敗例3:作成することに満足してしまい、社内へ浸透させていないマニュアル作成ならゼロインにお任せまとめそもそも、業務マニュアルはなぜ作成するのでしょうか。ここでは、マニュアルを作成する目的の代表的な3つを紹介します。
マニュアルを作成する目的の1つ目は、業務標準化です。業務標準化とは、全社員の誰もが、いつでも問題なく同じ成果を果たせるように、業務の手順や方法を統一しておくための取組を指します。マニュアルを作成することで、業務の手順や方法が明確化されるので、業務を標準化することができます。
マニュアルを作成する目的の2つ目は、業務効率化です。業務効率化とは、業務フローの最適化やシステムの導入などにより、これまで行っていた方法よりも効率的に業務を遂行するための取組を指します。マニュアルを作成することで、最適な業務プロセスが整理され、無駄な作業や重複作業がなくなるだけでなく、分からない業務を誰かに聞きに行く手間もなくなるので、業務を効率化することができます。
マニュアルを作成する目的の3つ目は、ノウハウの共有です。ノウハウや知識は、整理してまとめておかなければ、担当者の頭の中にだけ存在することになります。マニュアルを作成することで、担当者がそれぞれ持っているノウハウを集約できるだけでなく、社内への蓄積もできます。そして、それらのノウハウはマニュアルを通じて、社内に共有することができるようになります。ノウハウが蓄積されたマニュアルは、新入社員の教育にも活かせます。
続いて、マニュアルを作成する際の手順について紹介します。初めてマニュアルを作成する際には、どのような手順に従えば、使いやすいマニュアルを作成することができるのか、分かっていない方も多いのではないでしょうか。マニュアルは我流でも作成することはできますが、こちらで紹介している手順に則って作成することで、汎用性のあるマニュアルを作成することができます。
マニュアルを作成する際には、まずは目的と利用者を決めておくことが必要です。マニュアルの目的には、上述した通り、業務標準化、業務効率化、ノウハウの共有など、さまざまなことが考えられます。どのような目的を達成するために作成するのか、事前に決めておかなければ、形だけの意味のないマニュアルができあがってしまいます。
また、主な利用者を決めておくことも重要です。マニュアルを利用する人の中には、新人や研修生だけでなく、経験豊富なメンバーや他部署の人々も含まれます。そのため、主な利用者として定めた人たちのレベルや知識、経験に合わせて内容や表現を調整することで、利用しやすく、利用してもらいやすいマニュアルを作成することができます。
目的と利用者が決まったら、マニュアルの目次と構成を決めていきます。いきなり中身を書くのではなく、目次と構成を先に決めておくことで、マニュアルに盛り込む要素の抜け漏れを防ぐことができ、読み手にとっても順番通りに読んでいくことで理解しやすいマニュアルを作ることができます。マニュアルを作成する業務の難易度や複雑性などに応じて、どのような構成や階層構造が適しているのかを考えましょう。マニュアルは難しい業務を説明することも多いので、目次と構成をいかに簡潔にできるかが、読みやすさや理解度の深さにも関わります。そのため、必ず内容を書き出す前に目次と構成を決めておきましょう。
目次と構成が決まったら、マニュアルに実際に書き込んでいく情報を整理していきます。目次と構成ができたので、すぐに内容を書き始めたいところですが、どの情報を書くのか、手元にどのような情報があるかを整理しておくことが重要です。情報の整理を行っていないと、類似した内容を違う箇所に複数回書いてしまうこともあるので、事前に情報の整理と取捨選択を行っておきましょう。情報整理を行う際には、手順や注意点など、カテゴリーごとに分類していくと、進めやすいです。
目的と利用者を決め、目次と構成を作り、情報を整理したら、ようやくそれらの情報を元にマニュアルの内容を作成していきます。マニュアル作成のコツや注意点に関しては、本記事でも紹介しているので、そちらも参考に作成してみましょう。
マニュアルが完成したら、最初に決めていた利用者に配信、共有を行います。マニュアルは作成して終わりではなく、実際に活用してもらわないと作成した意味がありません。そのためには、利用者に適切にマニュアルの存在を伝える必要があります。マニュアルに従わずに業務を行ってしまうメンバーを生まないようにも、チーム内ミーティングやチーム内チャットでマニュアル完成の広報を積極的に行いましょう。必要に応じて、マニュアルに従い業務遂行するところを実演してみるのも、マニュアル共有の有効な手段です。
マニュアルが完成して共有しても、それで終わりではありません。なぜなら、マニュアルは必要に応じて更新していかなければならないからです。例えば、全社ルールや、使用していた外部システムの変更や更新は、しばしば起きることです。また、一度最適なマニュアルを作成できたと思っても、運用してみると課題や改善点が見つかるのは、マニュアル作成において、よくあることです。利用者への定期的なヒアリングも行い、常に最適なマニュアルへと更新しておきましょう。
ここでは、マニュアルを作成する際に意識しておくと良いコツについて紹介します。作成の手順に従うことでマニュアルを作成すること自体はできますが、ここで紹介するコツにも注意しておくことで、より汎用性が高いマニュアルを作成することができます。
マニュアル作成の1つ目のコツは、利用者のレベルを意識して、理解しやすい内容や表現にすることです。マニュアルは、作成者と利用者が同じことばかりではないので、作成者である自分ではなく、利用者のレベルに合わせて内容や表現を考えて作成することが重要です。特に、新人や研修生も利用するマニュアルの際には、専門用語や社内用語の使用をなるべく控えて、可能な限り平易な言葉や具体的な例を使って表現するようにしましょう。また、5W1Hを意識して書くことで、読みやすい文章を書くことができます。
マニュアル作成の2つ目のコツは、図表や写真を使用して、視覚的にも理解しやすくすることです。文字ばかりのマニュアルになってしまうと、読みづらくなり、マニュアルを読むのにも一苦労という事態になりかねません。そこで有効なのが、図表や写真を使用することで、視覚的にも見やすく、イメージを持ってもらいやすくする方法です。業務の手順などは、図表を用いることで、視覚的にかなり見やすくなります。また、操作画面のキャプチャ画像を用いることで、実際の画面と見比べながら業務を行えるので、格段にイメージがしやすくなります。
マニュアル作成の3つ目のコツは、業務の全体像が分かるようにすることです。マニュアルにおいて、業務の全体像が分かるようになっていることは非常に重要です。なぜなら、業務の全体像を把握することで、利用者が各業務の手順や役割を理解しやすくなり、全体の流れや目的を明確に把握することができるからです。業務の細かな手順を説明するページの前に、業務の全体像を見せておくページを差し込んでおくことで、全体像の理解も助けるマニュアルができあがります。
マニュアル作成の4つ目のコツは、要点を明確にすることです。マニュアルを作成していると、つい細かな情報まですべて記載してしまい、どこを見れば問題なく業務を行えるようになるのか分からない状態になってしまうこともあります。そうならないためにも、要点を明確にしておくことが大切です。マニュアルの中で特に重要な情報や手順はどこなのか、どこをどのように読み進めていけば業務を行えるようになるのか、意識して作成しましょう。要点を明確にするためには、簡潔な文章を用いること、箇条書きや番号付きリストを使用すること、文字サイズや配置を他の文章と変え目立ちやすくすることなどが有効です。
マニュアル作成の5つ目のコツは、都度判断が必要になった際の確認先を明記しておくことです。マニュアルを作成しておいても、イレギュラーやトラブルなどにより、都度判断が必要になる事態も起きえます。そのような事態が発生した際に、どのような対応を取れば良いのか、誰に確認をすれば良いのかをあらかじめ明記しておくことで、事態が大きくなることや、すぐに手を打てないといったことを防げます。マニュアルのみですべての事態に対応できるわけではない、ということも頭に入れておきましょう。
マニュアルを作成するにあたって、注意しておくべき、よくある失敗があります。よくある失敗を事前に知っておくことで、失敗を避けられるようになります。作成のコツだけに囚われるのではなく、注意しておくべきことも併せて理解しておきましょう。
マニュアル作成でよくある失敗例の1つ目は、1人だけでマニュアルを作成してしまうことです。1人だけで作成してしまうと、自分の視点や経験のみに偏った内容になってしまう可能性があります。また、他のメンバーの意見やノウハウを取り入れずに作成することになるため、マニュアルの内容が不十分であったり不正確であったりする可能性も生じます。これらのことを考慮し、マニュアル作成は、複数のメンバーで行うようにしましょう。複数の視点が入ることで、さまざまな意見やアイデアを取り入れることができ、質の高いマニュアルを作成することができます。
マニュアル作成でよくある失敗例の2つ目は、一度作成してからマニュアルが更新されていないままになっていることです。手順6でも述べましたが、業務プロセスというのは社内外におけるさまざまな変化や変更に影響されるものです。そのため、定期的に見直しや更新を行っていないと、利用できないマニュアルが放置されてしまうことになってしまいます。変更が生じた際には、すぐに更新する癖をつけておきましょう。
マニュアル作成でよくある失敗例の3つ目は、作成することに満足してしまい、社内へマニュアルを浸透させていないことです。手順5でも述べましたが、マニュアルは、単に作成するだけでは意味がありません。マニュアル作成の目的や、完成したマニュアルを社内へ広報することで、マニュアルの活用を浸透させましょう。マニュアルを浸透させるには、社内ポータルなどに掲載することで、簡単にマニュアルにアクセスできる環境を整えておくことも大切です。
マニュアルを作成する目的、手順やコツについて紹介してきましたが、日常業務をこなしながら多くの業務マニュアルを作成するには、とても大きなパワーがかかります。そこでおすすめしたいのが、外部サービスの活用です。ゼロインでは、総務業務のマニュアル作成を行うためのコンサルティングサービスや、社員がコア業務に集中するためのアウトソーシングサービスを提供しています。マニュアル作成がうまくいかなかった場合や、マニュアル作成をするための時間やノウハウが社内にないと感じている場合には、是非ゼロインにご相談ください。
「ゼロイン バックオフィス支援事例集」資料ダウンロードはこちら
「5分でわかるゼロインアウトソーシング」サービス資料ダウンロードはこちら
マニュアル作成は、業務標準化、業務効率化、ノウハウの共有など、社内において大きな目的や役割を果たします。しかしながら、きちんとした手順に従って作成しなかったり、作成のコツや失敗例を無視して作成してしまったりすると、目的を果たせるマニュアルを作成することはできません。
ゼロインは、創業以来25年以上をかけてさまざまな企業で培った、総務を中心とする豊富なバックオフィス業務のサポート経験があります。豊富な経験やノウハウに基づき、総務業務のマニュアル作成をサポートすることも可能なので、マニュアル作成に関するお困りごとがあれば、まずはご相談ください。
「ゼロイン バックオフィス支援事例集」資料ダウンロードはこちら
「5分でわかるゼロインアウトソーシング」サービス資料ダウンロードはこちら
総務業務のマニュアル作成に関するお問い合わせはこちら