会社を運営していく中では、直接売上や利益につながらない業務を行うバックオフィスの役割も欠かせません。バックオフィス業務は、目立つことが少ないですが、煩雑でありながら、ミスやトラブルが許されないという特徴があります。そんなバックオフィス業務ですが、アウトソーシングすることで、業務を効率的に進めることができます。
本記事では、総務を中心にバックオフィス業務のアウトソーシング、コンサルティングサービスを25年以上提供しているゼロインが、バックオフィス業務のアウトソーシングについての概要、アウトソーシングする際の注意点、導入事例まで幅広く解説します。バックオフィス業務をアウトソーシングするか検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
バックオフィスとはバックオフィス業務とは総務労務人事経理法務庶務バックオフィスのアウトソーシングとはバックオフィス業務をアウトソーシングするメリットバックオフィス業務をアウトソーシングするメリット1:コア業務に集中できるバックオフィス業務をアウトソーシングするメリット2:コストを削減できるバックオフィス業務をアウトソーシングするメリット3:業務品質を向上させられるバックオフィス業務をアウトソーシングするデメリットバックオフィス業務をアウトソーシングするデメリット1:自社にノウハウを蓄積できなくなるバックオフィス業務をアウトソーシングするデメリット2:ブラックボックス化の恐れがあるバックオフィス業務をアウトソーシングするデメリット3:情報漏洩のリスクがあるバックオフィスをアウトソーシングする際の流れバックオフィスをアウトソーシングする際の流れ1:アウトソーシングを検討する業務の整理バックオフィスをアウトソーシングする際の流れ2:アウトソーシングパートナーの決定バックオフィスをアウトソーシングする際の流れ3:運用準備バックオフィスをアウトソーシングする際の流れ4:運用開始バックオフィスをアウトソーシングする際の注意点バックオフィスをアウトソーシングする際の注意点1:会社の方針やビジョンに寄り添ってくれるかバックオフィスをアウトソーシングする際の注意点2:業務範囲の広さバックオフィスをアウトソーシングする際の注意点3:実績の多さバックオフィスをアウトソーシングする際の注意点4:セキュリティ対策への取組バックオフィスアウトソーシングの事例分社化による総務の立ち上げ・安定化と、総務カウンター運営|キオクシア株式会社オフィス統合移転における総務業務代行と新オフィス運用設計サポート|SBSグループグローバルの組織再編に伴う委託先の見直し|BASFジャパン株式会社バックオフィスをアウトソーシングするならゼロインにお任せまとめバックオフィスとは、総務、経理、人事、労務など、顧客対応を主として行わない業務、職種、部署の総称です。バックオフィスは、顧客と直接やり取りを行うフロントオフィスの担当者が円滑に業務を進められるよう、後方からサポートします。バックオフィスが適切に機能することでフロントオフィスは顧客との取引に集中できるようになり、売上・利益の向上が見込めます。つまり、バックオフィスの存在は事業成長や会社経営に欠かせない重要な役割と言えるでしょう。
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バックオフィスにはさまざまな業務があります。ここでは、代表的なバックオフィス業務である、総務、労務、人事、経理、法務、庶務について、概要を紹介します。
総務は、会社運営をスムーズに行えるよう、オフィス管理、福利厚生の整備、社内制度の改善や社内イベントの企画運営といった会社全体に関わる業務を行います。総務の名の通り、企業活動における業務を「総じて務める」役割を持つため、業務範囲が広い分、その役割や仕事内容は分かりにくいといわれがちです。また、人事、経理、労務、法務など、ほかの専門的なバックオフィス機能を兼務することも多いのが総務です。
労務は、社員と会社組織の関係に関する業務を行います。これには、入社や退社の手続き、年末調整や社会保険の手続き、勤怠管理、給与計算、労働契約の管理などが含まれます。労務は、これらの業務を行うことで、労働基準法や規則に則った社内環境を整える役割を果たします。
人事は、これから会社内で働く人の新規採用や、既に会社内で働いている人の育成、評価など、「人」に関する業務を行います。新規採用では、採用面接の実施や合否連絡、求職者とのやり取りなどを行います。既存社員に対しては、人事評価、人材育成や社内研修の実施、人事異動などを行います。
経理は、会社内における収入、支出の管理を行います。日常的な仕訳や経費精算、請求書や領収書の発行、財務諸表の作成などが代表的な業務です。会社によっては、会計や財務の領域まで経理で行うこともあります。お金の管理を行うため、書類に不備や不足がないよう、細心の注意を払って業務を行う必要があります。
法務は、会社内で法的な問題に関連する業務を行います。これには、契約管理、知的財産権の保護、訴訟対応、法的アドバイスの提供、コンプライアンスの体制整備などが含まれます。法務が行う業務は、会社における法的リスクを最小限に抑え、法令遵守を徹底するために欠かせません。
庶務は、部署内において事務作業全般を行う仕事や役割のことを指し、「一般事務」とも言われます。企業の各部署に配属され、電話・来客対応、書類作成、データ入力、伝票整理、備品管理など、業務内容は多岐にわたります。会社の売上に直接関わることは少ないため、目立ちにくい仕事ではありますが、組織の円滑な運営や、社員の業務効率向上には、庶務の役割が欠かせません。
近年、業務効率化や生産性向上、従業員のやりがい向上を目的として、アウトソーシングを活用する企業が増えています。アウトソーシングは、社内における業務の一部から全部を、外部の専門企業に委託するサービスです。
バックオフィスには、アウトソーシングに適した業務が多く見られます。バックオフィス業務は、定型業務の割合が多い一方で、業務内容が煩雑、意外と手間や時間が必要、ミスは許されない、といった点が特徴です。バックオフィス業務は、売上や利益の獲得に直結しないものの、安定的に会社を経営する上で必要不可欠です。
バックオフィス業務におけるアウトソーシングの導入・活用を成功させるためには、導入を検討している該当部署で抱えている問題・課題を把握し、整理した上で、どの業務を委託するべきかを見極めることが重要です。
バックオフィス業務をアウトソーシングする際には、メリットとデメリットが生じます。せっかくバックオフィス業務をアウトソーシングしても、デメリットがメリットを上回ってしまっては意味がありません。バックオフィス業務をアウトソーシングする際には、メリットとデメリットの両方を考えた上で活用するようにしましょう。
まずは、バックオフィス業務をアウトソーシングすることで得られるメリットについて解説します。
バックオフィス業務は大きく分けると、「日常業務」「管理業務」「戦略業務」の3つに分類することができます
日常業務:ルーチン化・標準化され、手順を教えることで誰でも遂行できる業務
管理業務:一定の経験や知識が求められるが、一定のルールをもとに判断できる業務
戦略業務:多様な経験や深い知識が求められ、正解がない中で役職者の決裁や意思決定が必要な業務
この3つのバックオフィス業務のうち、日常業務と管理業務を指すノンコア業務をアウトソーシングすることで、自社人材が企業成長を推進する戦略業務(コア業務)に集中できるようになります。
アウトソーシングの活用で、採用や教育にかかるコスト、管理・監督のためのマネジメントコストを抑えることができます。
基本的に、アウトソーシングは雇用契約ではなく業務委託契約が結ばれます。つまり、自社で従業員を雇用する際に通常発生する費用は、アウトソーシング企業が負担することになります。給与は当然のこと、社会保険料や福利厚生費も不要のため、アウトソーシングの活用で固定費を大幅に削減できます。
また直接雇用する場合、退職や休職が発生すると、その都度、補充が必要になりますが、アウトソーシングであればアウトソーシング企業が代替リソースをすぐに提供してくれます。
多くの場合、自社で人を雇用するよりも、アウトソーシングの方がトータルコストでは安くなるはずです。
アウトソーシング企業は、多くの企業にサービスを提供しているため、さまざまなバックオフィス業務のノウハウをもっています。蓄積されたノウハウをもとに、受託業務を見直し、業務整理や業務改善を行うことで、効率的かつ効果的に業務をこなします。
アウトソーシングの中には、単純に業務を代行するだけではなく、スペシャリストが業務改善や体制構築のレクチャーまで行うサービスもあり、業務について多様な角度から見直すこともできます。この点は、自社内のみでの運用では得られないメリットです。アウトソーシングを活用して、業務品質を向上させましょう。
次に、バックオフィス業務をアウトソーシングすることで生じる可能性があるデメリットについて解説します。アウトソーシングの活用を検討する際には事前に確認しておきましょう。
バックオフィス業務をすべて委託していると、自社にノウハウが蓄積されない恐れがあります。アウトソーシング企業によっては、業務マニュアルなどは自社の成果物として、顧客先に渡さない会社もあります。
将来的に社内での内製化を想定している業務の場合、委託先にすべて任せていると、その業務について経験値のある人員が自社で育ちません。この変化の激しい時代、アウトソーシング企業の倒産や事業からの撤退リスクもあります。このようなリスクも理解したうえで、どのように活用するか、自社従業員をどのように関わらせるかを検討する必要があります。
ブラックボックス化とは、業務プロセスを知っている人が特定の人に限定され、いわゆる属人化を引き起こしている状態です。ブラックボックス化に陥ってしまうと、業務がどのように行われているのか把握できなくなります。
問題なく業務が遂行されていれば良いのですが、トラブルが起きたときに対処法がわからなかったり、トラブルが解消されるまでに時間がかかったりする恐れがあります。さらに、ブラックボックス化は不正につながるリスクもあります。アウトソーシングを活用する際には、業務マニュアルの明示や定期的な報告をアウトソーシング企業に求めることが重要です。
自社の機密情報が外部に漏れてしまうことは、大きなリスクです。情報漏洩による企業の信頼失墜や、それに伴う損害賠償等の損失など、周囲への影響は計り知れません。アウトソーシング企業側では、基本的に情報漏洩防止ルールを設定していますが、その基準は企業によりけりです。
近年では、悪意を持った第三者によるサーバー攻撃も増えています。そのため、故意・過失による漏洩でなくても、情報が漏洩する恐れは常に存在しています。アウトソーシングを検討する際には、委託する業務や、取り扱う情報を精査し、アクセス権限の設定や、アウトソーシング企業の管理体制を把握するようにしましょう。
バックオフィス業務はどのような流れでアウトソーシングするのでしょうか。ここでは、一般的なアウトソーシングの流れについて4段階に分けて解説します。
バックオフィス業務の中で、アウトソーシングする業務を整理します。業務の洗い出しを行い、それぞれの業務の内容やプロセスを把握します。そして、各業務に対して、重要度や優先度、効率性などを評価し、どの業務がコア業務であり、どの業務がアウトソーシングの対象となるかを明確にします。
信頼性、実績、専門知識、価格、提供されるサービスなどの選定基準を評価し、複数の候補を比較検討します。検討後、選定基準に最適なアウトソーシングパートナーを選定します。
バックオフィス業務のアウトソーシング導入を進めるにあたり、業務設計や事前準備などのすり合わせをパートナーと一緒に行います。運用準備をおろそかにすると、運用開始後に、ミス・トラブルやパートナーとの認識の齟齬が生じやすいので、注意が必要です。
運用準備をもとに、アウトソーシングの運用を開始します。運用を行っていく中で、業務の代行だけでなく、運営体制や業務内容について定期的に協議し、改善サイクルを回しながら品質を向上させます。
世の中には、バックオフィス業務のアウトソーシングサービスを提供している企業が複数あります。そのため、アウトソーシングを活用する際には、考慮しておくべき注意点がいくつかあります。ここでは、バックオフィス業務のアウトソーシングを活用する際の注意点について解説します。
アウトソーシング企業の選定時には、依頼したい業務に対応しているか、問題なく運用してくれるか、といった実務の話ばかりに注意が向きがちです。しかし、経営においても大きな役割を果たすバックオフィス業務のアウトソーシングでは、会社の方針やビジョンとの相性を考えることも重要です。一緒にビジョンを共有しながら成長していけるアウトソーシング企業なのかどうかを判断しておきましょう。
バックオフィスには、さまざまな業務があります。アウトソーシング企業が代行してくれる範囲は、企業によって異なります。そのため、アウトソーシングを活用したいと考えている業務に対応しているアウトソーシング企業を必ず選ぶようにしましょう。また、バックオフィス業務は、ピンポイントでの業務ばかりではなく、複数の役割をまたぐ業務も数多くあるため、依頼したい業務をまとめて任せることができるアウトソーシング企業を選定することがおすすめです。
過去の実績は非常に大切なポイントです。請け負ってきた実績が多いということは、多数の企業が信頼してその企業に委託している証明になるので安心できます。数多くの案件を経験してきた企業だからこそ、豊富なノウハウにもとづくサービス品質を期待できます。
また、具体的な活用事例も確認しておくことが大切です。サービスを実際に利用した顧客の話やプロジェクト内容から、その会社が信用できるか、パートナーとしてどうか、などが判断できます。
バックオフィス業務では、機密情報を扱う機会が数多くあります。そのため、アウトソーシング企業のセキュリティ対策を事前に確認しておくことが欠かせません。情報漏洩を防止するためにどのような対策を行っているのか、機密情報にアクセスする端末やネットワークの管理はどのように行っているのか、必ず事前に確認しておきましょう。プライバシーマークを取得しているかどうかも判断基準の一つとして、確認事項に入れておくと良いでしょう。
実際にゼロインがバックオフィスのアウトソーシングサービスを提供した事例の一部を紹介します。
フラッシュメモリとSSDのリーディングカンパニーであるキオクシア株式会社。株式会社東芝からメモリ事業の分社化(東芝メモリ株式会社)、東芝グループからの独立、社名変更を経て現在に至ります。
ゼロインは現在、キオクシア株式会社の人事総務部において、総務カウンター業務と採用業務を計8名体制でお手伝いしています。
分社化・独立によりキオクシア独自の総務機能の立ち上げが急務となった2017年10月からサポートを開始し、総務組織の立ち上げ、本社オフィス移転、総務カウンターの立ち上げと、業務整理・標準化と実行の両軸で伴走しながらサポート範囲を拡大してきました。
キオクシア株式会様における総務アウトソーシング事例詳細はこちら
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EC物流、輸配送、倉庫、流通加工など、顧客のあらゆる物流ニーズに応える、総合物流企業のSBSホールディングス株式会社。2003年の上場以来、国内大手企業の元物流子会社を中心に30社以上のM&Aを行いながら、物流業界の中で大きな成長を遂げています。
こうした会社の規模拡大を受けて、2022年3月には本社とグループ会社16社の計1,500人が一か所に集結する「統合移転」を行いました。
ゼロインはこの統合移転において、移転に伴う総務業務の代行から、新オフィスにおけるサービスカウンター立ち上げやオフィス運用ルール設計・実装サポートまで、設計と実行の両軸で伴走しました。
SBSホールディングス株式会社様における総務アウトソーシング事例詳細はこちら
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ドイツに本社を置く総合化学企業のBASFジャパン株式会社。「We create chemistry for a sustainable future(持続可能な将来のために、私たちは化学でいい関係をつくります)」を企業目的(パーパス)とし、自動車、建設、医薬品・医療機器、電機・電子、包装材、パーソナルケア・ホームケア、農業・食品など、ほぼすべての産業に化学製品とソリューションを提供しています。
ゼロインは現在、BASFジャパン株式会社のリアルエステート部において、メール室業務やオフィス管理業務、社員の問い合わせ対応を行う通称「FM(ファシリティマネジメント)ポイント」の運用を計3名体制でお手伝いしています。
このFMポイントは、以前は別のアウトソーシング企業が受託していました。しかし、グローバルの組織再編によりFMポイントを含めた ファシリティマネジメント業務・体制の見直しが行われ、2022年5月にゼロインが前の委託先から引き継ぐ形でサポートを開始しました。
BASFジャパン株式会社様における総務アウトソーシング事例詳細はこちら
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バックオフィスは、会社運営に欠かせない業務を幅広く担当する全社組織です。未来を見据えた戦略的な施策に取り組む「攻め」の役割と、社員が戦略業務や企画業務に注力できる環境を維持、継続する「守り」の役割を持ち、経営と現場をつなぎながら、ビジョンの実現に向けた推進役を担います。
しかし、日常的に発生する作業やトラブル対応に追われ、戦略的な業務に手がつけられない企業や、退職、採用の繰り返しで人手不足が常態化する企業も少なくありません。また、効率性を求めた結果、属人的になり、業務の全体像や適切な体制が見えないブラックボックス化に頭を悩ませる企業も数多く見てきました。
ゼロインは、「ありたい姿」をお客様とともに描き、その実現に向けた業務設計・体制構築、そして実行支援までの伴走を強みとしたバックオフィスアウトソーシング、コンサルティング企業です。お客様の目的に寄り添いながら、バックオフィスにおける専門性不足、リソース不足の問題を解消することで、「攻め」と「守り」を両立する戦略的なバックオフィス組織への変革、改善を実現しています。
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バックオフィス業務のアウトソーシングは、業務効率化や生産性向上に有効な手段です。バックオフィスには煩雑な業務や、部門を横断する業務も多くあるため、アウトソーシングを活用することで、バックオフィス業務をまとめて外部へ委託することができ、社内の人員がコア業務に集中することができます。
ゼロインは、創業以来25年以上をかけてさまざまな企業で培った、総務を中心とする豊富なバックオフィス業務のサポート経験があります。柔軟な業務対応範囲とホスピタリティの高さ、委託範囲を明確化するための業務整理や、業務設計力が強みです。バックオフィス業務に関するお困りごとがあれば、まずはご相談ください。
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